HTML5 Conference 2015.01.25

HTML5 Conference 2015に参加しました。

参加セッション
  • 基調講演(慶応大学 村井純Google 及川卓也、html5j 吉川徹)
  • どうなる次の Internet Explorer?、え、あれがこうなる? ほんとに?! 中の人だから言える「ここだけのハナシ」(日本マイクロソフト株式会社 物江 修)
  • Web: RebootW3C/Keio Michael[tm] Smith)
  • HTTP/2の現状とこれから(株式会社インターネットイニシアティブ 大津繁樹)
  • Open Web Platform推進に、日本の Web Developerはどう関わっていくか(4名によるディスカッション)
  • 転ばぬ先のエンタープライズWeb開発プランニング(株式会社クレスコ 小川充、グロースエクスパートナーズ株式会社 酒巻瑞穂)
感想
  • 最も印象に残ったことは、Developerだけでなく、ブラウザベンダー、html5の規約を作る側など、さまざまな立場がWebに関わり、Webが進化しているのだということ。どちらかというと、規約の中で、Developerは頑張るしかないと思っていたのが、もっと意見を出して、良くしていけばよいのだということに気づかせてくれる内容だった。
  • マイクロソフトWindows 10に搭載されるIEに関するセッションは、ブログ・Twitterでの情報公開NG。心にしまっておくが、エンタープライズ向けに関心は高い印象。
  • 英語セッションで概要翻訳をTweetする形式は、新鮮だった。比較的英語はクリアで聞き取りやすかったが、英語の理解が一部できなかったところは、助けられた。技術者たるもの、英語はある程度必須なコミュニケーションツールなんだと痛感。
  • 現在のHTTP/1.1は、よくこの技術の中でやっているなという印象をもっているので、HTTP/2の普及推進が待たれる。

以下、印象に残ったポイント。

基調講演
  • Web and Things(慶応大学 村井純
    • IoTの普及:物がHTTP通信できるようになり、Things on the Internetへ。
    • 3Dプリンターなどが普及し、インターネットを通じて物をだれでも作れるようになる。("Download This Things!")物流、税金、税関の考え方も変わる。
    • 日本では、イノベーションにデータを活用していると回答した企業経営者の割合が低く、IT技術者はサービス企業に所属している割合が高い。
  • Web技術の今後の展望(Google 及川卓也
    • 検索ワードでも、IoTは一気に大きくなってきている。要因は各種あるが、ノンプログラミングで実装ができるようになったり、コンポーネント化により他のサービスに簡単に移動できるようになったりというのもあり。
    • HTML5勧告された時にはすでに実装・利用が進んでいてインパクトなし
    • IoT時代は、物が直接クラウドと連携する時代。機器やサービスの組み合わせが多彩になる一方、認証・レイテンシなど、複雑な課題もあるが、汎用のソフトウェア開発技術も組み合わさることで実装が進んでいく。
    • 既存のWebサイト・アプリケーションがよくならないとよいWebにはならない。底上げは必要。
Web: Reboot
  • Extensible Webのアイデアは、ボトムアップ型アプローチ。Webの原則に戻ること。
  • マニフェストが最近翻訳された。Report Cardもあり、学ぶならこちらがおすすめ。http://extensiblewebreportcard.org/
  • Webはコンテンツを保持するユニバーサルな場所。中央集権化されず、つながることが前提。
  • W3Cについて、フィードバックを返してほしい。受け身ではダメ。
HTTP/2の現状とこれから
  • HTTP/1.1の問題点(Head of Line Blocking等)の解消を目指したのがHTTP/2。まもなく勧告になると思われる。
Open Web Platform推進に、日本の Web Developerはどう関わっていくか
  • ダニエル、及川さん、矢倉さん、小松さんそれぞれの立場でどうWebを推進していくかディスカッション
  • これまでは標準が決まって実装してもそのままでは利用に堪えず、ライブラリ経由で利用ということもあった。
転ばぬ先のエンタープライズWeb開発プランニング
  • backbone.jsからangular.jsへ
  • パフォーマンスは定期的に取得して監視することが必要。
  • 既存のWeb開発と比べてコスト・リスクが高くなりがち。エンタープライズWeb開発の未来はこれから

Jenkins ユーザ・カンファレンス 2015 東京 2015.01.11

Jenkinsカンファレンスに参加。セッションリスト・資料

参加セッション
  • 基調講演:Jenkinsプロジェクトの現状(@kohsukekawa)
  • はてなにおける継続的デプロイメントの現状とDockerの導入(@nobuoka)
  • クックパッドにおけるJenkinsの活用(高井さん)
  • Infrastructure as a CodeにおけるJenkinsの役割(本田さん、藤原さん)
感想
  • 参加申込者数で700人を超える大きなイベント。実際集まってみると、Jenkins(や類似ツール)をどのように使ったら、それぞれの次のところにいけるかを考えている方がたくさんいることを意識。
  • 自分があまり課題と思っていなかったポイントで、他の方が課題だと思っているポイントが参考になった。課題として顕在化するかしないかは状況依存だと思うが、状況が変わっても役に立ちそう。(特にFail時にいかに通知して対応するかという話が、ここまで出てくるとは思っていなかった。)
  • JenkinsのWorkflow Pluginは、可用性の向上という意味ではとても魅力的だが、使い方を間違えないように、定義はシンプルにいきたい。
  • なぜCI,CDかというところは、今後この世界に入ってくる方にも、常に意識したい(してもらいたい)。

以下、印象に残ったポイント。

基調講演:Jenkinsプロジェクトの現状とワークフロー
  • 参加者アンケート結果
    • Jenkinsを使っていないか、半年未満という方が半数近く
  • Jenkinsプロジェクトの現状
    • DotCi、Workflow Pluginの紹介・デモ
    • Workflow Pluginでは、再起動をまたぐ長時間ビルド、中断・確認などの対話、一過性エラーに対応するチェックポイントからの処理再開、処理の再利用などサポート。
はてなにおける継続的デプロイメントの現状とDockerの導入
  • Jenkins事例
    • サービスごとにJenkinsを用意:テストの安定性、バージョンアップしやすい
    • ChefでJenkinsの環境を構築:本番と同じ環境を作る
    • Jenkinsの設定を複雑にしない:特定の人しかできない状況を作らない
    • 失敗時の通知はSlack、GitHub Enterpriseのみなので強化したい
  • Dockerコンテナ事例
    • 同じ環境を複数アプリケーションが使用するので面倒だったり問題が起こったりするのを、Dockerで解決を試みる。たとえば、ブランチ名とポート番号の対応付けが面倒なのをDocker APIで解決する
クックパッドにおけるJenkinsの活用
  • CIで守るべき価値:意図しない変更を予防できる、再現可能で自動化されている、リソースや情報を集約できる
    • 偽陽性があると、エラーを気にしなくなったり、本当のエラーを見逃してしまうので、可能な限り取り除く
    • 不具合を放置させないために、ターンアラウンドを短くし、失敗時のみメンションするなどの工夫をする
    • なぜCIするのか:継続的デリバリー、ニンベンのつく自働化
  • 結論:ふつうにしている
    • やるべきことをやる、常にそうあるようにする、の2つの意味で。